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La Maison ラ・メゾン 小説家と娼婦

監督:アニッサ・ボンヌフォン 原作:「La Maison」エマ・ベッケル著 出演:アナ・ジラルド、オーレ・アッティカ、ロッシ・デ・パルマ、ヤニック・レニエ、フィリップ・リボット、ジーナ・ヒメネス、ニキータ・ベルッチ 2022年/フランス、ベルギー/フランス語、英語、ドイツ語/89分/カラー/1:2.35/5.1ch/原題:La Maison/字幕翻訳:安本熙生 配給:シンカ © RADAR FILMS - REZO PRODUCTIONS - UMEDIA - CARL HIRSCHMANN - STELLA MARIS PICTURES

仏で賛否両論を巻き起こし、16ヵ国で翻訳された衝撃の実話を完全映画化

解き放つ。

女性の自由とセクシュアリティの解放を扇動する今年最も挑発的な一作。
女性の自由とセクシュアリティの解放を扇動する今年最も挑発的な一作。

イントロダクション

女性の自由とセクシュアリティの解放を扇動する今年最も挑発的な一作。

2019年、フランス。発表と同時に賛否両論を巻き起こした一冊の小説がある。

身分を隠して、2年間、娼婦として 活動した気鋭の女性作家エマ・ベッケルの自伝小説『La Maison』だ。大胆すぎる取材方法にフェミニストから激しく批判も浴びるが、同時にアンダーグラウンドで生きる女性たちのリアルな姿が大きな共感を呼び、世界 16ヵ国で大ベストセラーに。完全映画化に向けて、主人公に抜擢されたのは小栗康平監督作『FOUJITA』(15) のユキ役や、セドリック・クラピッシュ監督『パリのどこかで、あなたと』(19)等で日本でも知られ、ファッションモデ ルとしても人気急上昇中のアナ・ジラルド。パリの老舗キャバレー「クレイジーホース」で2ヶ月間トレーニングを行い 本作に体当たりで挑んた。監督には原作者からの強い希望で『ワンダーボーイ』(19)で熱い注目を浴びる気鋭の女性監督 アニッサ・ボンヌフォンが起用され、圧倒的なリアリティを持って衝撃の実話を映画化することに成功した。

ストーリー

女たちが見つめ、さらけ出す。秘められた世界で生きる女たちのリアル

フランスからベルリンに移り住んだ27才の小説家エマは、作家としての好奇心と野心から娼婦たちの裏側に惹かれてゆく。そして、大胆にも彼女たちの実情を理解するために、有名な高級娼館“ラ・メゾン”に娼婦として潜入する。危険と隣り合わせの女性たちの日常、そして孤独や恋愛の尽きない悩み…。そこでの日々は、エマにとって新たな発見に溢れていた。そして2週間のつもりが、いつしか2年もの月日が流れてゆく。
果たして、エマがその先に見るものとはー。

映画『La maison ラ・メゾン 小説家と娼婦』場面写真
映画『La maison ラ・メゾン 小説家と娼婦』場面写真

監督

アニッサ・ボンヌフォン

アニッサ・ボンヌフォン/Anissa Bonnefont

1984年2月26日、フランス/パリ出身。映画監督のほか、女優としても活動し、『マダムのおかしな晩餐会』(18)、『THE INFORMER 三秒間の死角』(19)などに出演している。監督としての長編1作目となったドキュメンタリー映画『ワンダーボーイ』(19)では、フランスの高級ブランドである「バルマン」の現デザイナーであるオリヴィエ・ルスタンに密着。ファッション業界で活躍する現在を追いつつ、親に捨てられた過去を持つ彼が、自身のルーツや真実を追い求める過程に迫った。主な監督作に『Nadia』(21)がある。

原作

エマ・ベッケル/Emma Becker

1988年12月14日、フランス/イル=ド=フランス出身。ベルリン在住。これまでの小説は自身の体験をもとに執筆しており、14カ国で翻訳されたデビュー作「Mr.」(2011)では、彼女の経験から着想を得て、若い女子学生と年上の既婚男性の関係を描き大きな話題となる。3作目である「La Maison」(2019)の執筆の際も、彼女は娼婦の世界を実際に体験すべく、地元の娼館で2年間娼婦として働いた。この潜入調査について、彼女は「売春という行為が女性の身体、そして魂にどのような影響を与えるかを自分自身で知りたかった」と語った。また、娼館で働く女性たちについて「娼婦たちは決して奴隷ではなく、自分たちにこそ優位性があると感じていた」と振り返り、彼女たちのリアルな姿を描き出した本作は高く評価された。

キャスト

アナ・ジラルド

アナ・ジラルド/Ana Girardot (as Emma)

1988年8月1日、フランス/パリ出身。両親は、俳優のイポリット・ジラルドとイザベル・オテロ。3歳の頃から子役として活動し、主演を務めた本格スクリーンデビュー作『消えたシモン・ヴェルネール』(10)がカンヌ国際映画祭で上映されると、その演技が高く評価され、フランス映画界の新たな才能として注目される。主な出演作は『最後のマイウェイ』(12)、小栗康平監督の『FOUJITA』(15)、『パーフェクトマン 完全犯罪』(15)、『エスコバル 楽園の掟』(15)、『おかえり、ブルゴーニュへ』(17)、『パリのどこかで、あなたと』(19)、『ファイナル・セット』(20)。映画のみならず舞台にもその活躍の場を広げ、シェイクスピア原作のフランス語版「ロミオとジュリエット」ではジュリエット役を演じた。

映画『La maison ラ・メゾン 小説家と娼婦』コメント

コメント

小説家は、小説を書くために危ない体験をしてみるのではない。危ない体験をしたいから、小説を書く人でいなきゃならないのだ。私にはわかる。

岩井志麻子(作家)

人が娼婦になる時の引力は、論理や理性、友情、恋人、愛さえも凌駕するほど強靭だと思う。女たちの肉体を前に本を書きたいという彼女の欲望がどこか空虚に聞こえるこの作品は、そういう意味でとても誠実な映画だと思った。それにしても、金銭で何かを埋め合わせる男女の関係は場所や時代を超えてとても似ているものだ。

鈴木涼美(作家)

この映画のような娼館を舞台にしたエロティックな作品はこれまでも幾度となく観てきたかもしれないが、『ラ・メゾン』がそれらと決定的に異なるのは女性の作家と女性の監督が幸福な化学反応を起こしているところにある。
厄介で複雑極まる女たちは、規定された二項対立の檻から華やかに脱獄してゆく。

児玉美月(映画文筆家)

風俗店にお客として行ったことあるすべての人と、風俗店で働いたことがあるすべての人に観てもらいたい。どんなふうに思ったか、感想が聴きたい。
でも、いちばん観てもらいたいのは、風俗店で働いた経験はないけど、ときどき自分のセックスや恋愛や女性性について真剣に考えてしまう普通の女性たちです。

二村ヒトシ(アダルトビデオ監督)

娼婦は汚れない。汚されていない。娼婦は汚れているのだと感じる側が、本当は自らの魂を自分で汚している。全ては買う側、見る側にかかっている。

戸田真琴(文筆家・映画監督・元AV女優)