本国では19歳未満鑑賞禁止にもかかわらず観客動員数100万人突破の快挙を達成した、<劇薬>サスペンス・スリラーが禁断のベールを脱ぐ。激しい情愛に溺れる男女と、そのすべてを目撃する婚約者の3人には〈秘密の顔〉があった。その〈秘密〉が剥がされるたびに、どんでん返しが連続する予測不能のストーリーに心をつかまれ、生々しくもエレガントなエロティシズムに息をのむ――。

出演は「エデンの東」ソン・スンホン、『パラサイト 半地下の家族』チョ・ヨジョン、「財閥 x 刑事」パク・ジヒョン。心ゆさぶる体当たりの演技合戦、格調高いクラシック音楽、そして深い闇さえも美しい映像表現が、欲望の果てに待つ“すべてを塗り替える”センセーショナルなクライマックスへと観客を誘う。

婚約者が消えた。残された手がかりは、「あなたと過ごせて幸せだった」というビデオメッセージだけ――。
指揮者ソンジンは、オーケストラのチェリストでもあるスヨンの失踪に動揺していた。結婚と大切な公演を控えた今、なぜスヨンは姿を消したのか。喪失感に苦しむなか、ソンジンは公演のためにチェリスト代理のミジュと対面する。スヨンの代わりはいないと考えていたソンジンだったが、言葉にしがたいミジュの魅力にたちまち惹かれていった。
大雨の夜、2人は、スヨンのいない寝室で許されない過ちを犯す。
しかし、欲望のままに求め合う2人を失踪したはずのスヨンがすぐ<そこ>で覗いていた――

ソンジン役

ソン・スンホン

唯一無二の雰囲気、深化した演技力

ドラマ「プレーヤー2~彼らの戦争~」(24)や「配達人 ~終末の救世主~」(23)、「ボイス4 ~112の奇跡~」(21)、映画『大将キム・チャンス』(17)、『情愛中毒』(14)など多岐にわたる作品で多種多様なキャラクターを演じ、韓国を代表する俳優としての地位を確立。

本作では、カリスマ的な指揮者であり、秘密の欲望をあらわにしたソンジン役で新境地を開拓した。キム・デウ監督は、「ソン・スンホンには人間味と男らしさの魅力がある。本作では俳優としてこれまで見せてこなかった姿を見せることができたと自負している」と絶大なる信頼を寄せる。

スヨン役

チョ・ヨジョン

観客の心をつかむ魅力と演技

俳優として20年以上のキャリアを誇り、エレガントなルックスと、役柄に没入する高い演技力で人々の心をつかんできた。カンヌ国際映画祭パルムドール&米国アカデミー賞作品賞に輝いた映画『パラサイト 半地下の家族』(19)では、繊細かつエモーショナルな演技と鮮やかな魅力で韓国のみならず世界から注目されるスターに。

作品ごとに独自のスタイルで新たな一面を見せてきたが、本作では暴かれた真実を目撃するスヨン役でさらなる演技の深みに到達。映画『春香秘伝 The Servant』(10)、『情愛中毒』(14)に続いて3度目の顔合わせとなったキム・デウ監督は、「チョ・ヨジョンが作り上げるキャラクターと、彼女がシーンを通じて映画全体に与える影響の大きさに敬服しています」と語った。

ミジュ役

パク・ジヒョン

挑戦を続ける新進気鋭の実力者

ドラマ「王は愛する」(17)でデビュー。映画『コンジアム』(18)で第39回青龍映画賞新人女優賞にノミネートされた後、ドラマ「新米士官ク・ヘリョン」(19)や「ブラームスは好きですか?」(20)などで幅広い演技力を証明し、話題作「財閥家の末息子~Reborn Rich~」(22)や「財閥 x 刑事」でスターダムに登りつめた。

本作では代理チェリストであるミジュ役を演じ、衝撃的な変身を遂げる。その新たな魅力と多面的な演技を、キム・デウ監督は「パク・ジヒョンは非常に多彩な演技を見せてくれる。少女らしさと暴君のような一面を同時に演じられる稀有な女優だ」と称えた。

スタッフ

監督

キム・デウ

社会通念を揺るがす独創的なストーリーテラー

時代とジャンルを超えて独自のスタイルを確立してきたキム・デウ監督が、本作で再び人間関係と心理を深く掘り下げ、驚くべき演出力を見せる。映画『春香秘伝 The Servant』(10)で朝鮮時代の古典小説「春香伝」を再解釈したキム・デウ監督は、古典を新たに蘇らせたストーリーテリングと大胆な演出、美しい映像表現で観客の支持を獲得。続く『情愛中毒』(14)では、1960年代のベトナム戦争後を舞台に抑圧された欲望と禁断の愛を描き、高ぶる緊張感とビジュアルの美しさを両立してジャンル映画の巨匠としての地位を確立した。作品ごとに新たな視点と挑戦を試みるキム・デウ作品は、常に社会通念を揺るがしながら本能的で原始的な感情を掘り下げ、観客に深い余韻を残す。10年ぶりの監督復帰作となった本作は、観客の好奇心を刺激する異色の密室スリラー。ソンジンとスヨン、ミジュの秘密と抑圧された感情の衝突を繊細に描いたキム・デウ監督は、「人に言えない秘密は誰にでもあるものだ」と語る。「所有したい、という欲望同士が衝突することはよくあるもの。今回は、秘密がさらなる秘密を呼び、ぶつかり合ったらどうなるかと考えた。魂や本能の暗い道筋を描いてみたかった」

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